思いがけなく高く売れた方の反面、予想に反して価格が下がってしまった方など
失敗することで金銭的にも大きな負担があることはもちろん、精神的にも引きずります
マンション売却で陥りやすい穴を解説しています
マンション売却の失敗に学ぶ3選
① パートナー選びに失敗
Aさんは大手不動産会社なら間違いないと思い、駅前にある有名な不動産会社と売却依頼の契約(専任媒介契約)を結び契約した
結果は売り時を逃して売却を断念しました
大手不動産会社の査定額はAさんが思っていた金額とほぼ同じだったので、直ぐに売れると思っていたがあっという間に専任媒介契約の期間である3ヶ月が終わってしまった
不動産会社は『専任媒介契約』を更新して販売を続けるというので、再度依頼した
更新をしてから担当営業マンから価格が高すぎるから200万円下げて販売しましょうという提案があったが、Aさんは200万円下げて売却すると住宅ローンを返済すると、マンションを売却しても1円も手元に残らないという
営業マンからは宣伝広告費も使っているので、価格を下げてほしいと一転張り
◆ 自分のマンションが広告不可?
自分のマンションは専任媒介を受けた不動産会社が他社にも情報を流すから依頼するのは1社でも大丈夫ということで専任媒介契約を結んだが、他の会社には一切広告活動をするなということを専任媒介契約を結んだ会社から発信されていたようです
また、何度かマンションを案内したいと専任媒介業者に依頼したが、『売主の都合で案内できない』とか『現在、商談中だから案内できない』と断っていたようです
なかなか、決まらないなか依頼した不動産会社が妨害をしていたということをAさんは知った
たらればではありませんが、もし見たいお客さんがいたら見せてあげたほうがよかったのではないかということで専任媒介契約を解除されて、一般媒介で販売をしましたが結果的に売れずに売却を断念して、賃貸にしています
◆ なぜ、妨害活動をするの?
答えは妨害することで売主と買主の両方から仲介手数料が発生するためです
不動産の売却を依頼を受けた不動産会社は専任媒介契約の場合、売主からの手数料は必ずはいってきます。
更に買主も自社で見つけることができれば売上が2倍ということになります
すべての不動産会社がやっているという訳ではありませんが、多かれ少なかれ妨害することはよくあります
◆ 大手不動産会社は依頼受けた物件の70%以上が両手
不動産業界の専門用語で片手・両手という言葉があります
片手・・・売主のみ手数料が発生
両手・・・売主・借主の両方から手数料が発生
片手でするより両手にしたほうが売上が倍になります
大手不動産会社が売主と買主の両方を1社だけでまとめてしまう確率は70%以上という驚異的な数字です
つまり、他社には案内させないということが横行しています
結果的にお客様が損をするという可能性があります
専任媒介を受けた不動産会社は物件の販売方法を自由に決めることができるので、利益誘導型の営業をされる会社が多いのも事実です
対処法
専任媒介契約という1社だけに依頼する場合は『広告不可しないでください』とはっきりいったほうがいいかもしれません
複数の業者に依頼する一般媒介契約など方法はあります
中小不動産会社
普段から依頼は大手不動産会社に比べて非常に少ないです
また、大手不動産屋信仰がユーザーにあるので、高い査定を出すことが多いです
実際に売れないために依頼を受けてからが勝負になります
お客様に価格を下げて売れるようにする営業マンが多いようです
大手不動産会社
大手不動産会社は普段からも査定依頼が多く、営業マン一人あたりに担当している物件も10件以上あることも少なくありません
- そのために在庫を抱えたくない
- 早く売り上げを上げたい
という方が多く、査定価格もかなり安い金額にして買手を自社に来たお客さまに紹介するケースがおおいです
売主と買主から仲介手数料を合わせていただくことができるためです
② 一括査定サイトで失敗
Bさんはネットで一括査定サイトを利用しました
相場より高い査定金額を信じて、長期に渡り売れず大きな値引きを与儀されなくなりました
結果は長期間売れずに結局安い価格での売却に終わりました
利用方法次第では色々な情報が手に入るので利用するのもおすすめですが、一括査定サイトがどのように運営されているのかを考えてから利用することをおすすめします
お客様からの査定依頼は一括査定ですので複数の業者に情報がまわり、それぞれの会社が査定金額をだします
その時に問題がおきることもあります
査定会社の中で競争が起きる
多くの査定業者は依頼を受けないと仕事にはなりません
そのために競争で相場より高い査定額を付けがちです
まず、仕事の依頼を受けてから後で値引き交渉をする業者さんが多いのも事実です
相場を知らない不動産会社が多い
地元の物件であれば、取引実績もありますが遠方の物件になるとなかなか相場がわかりません
- これぐらいなら売れるかな
- 近くの不動産会社に聞いてみよ
ということが多いです
プロの査定ができる不動産会社はなかなかいないということを知って査定金額を聞いてみましょう
驚かれるかもしれませんが、査定通りに売却することは非常に難しいです
③ 担当営業マンが腕はどう?
これは私自身が経験した話になります
不動産仲介の会社は営業成績がすべてです
同じだけお客様を接客しても、成約率が高い場合と低い場合があります
会社が有名で安心というわけではなく、営業マンの器量も大事です
もちろん、よく売上を上げる営業マンに依頼できればいいのですが、誰が売るか売らないかはなかなかわかりりません
成約率が低い営業マンに依頼してしまうと、売れにくいです
◆営業マンの腕はどうみる?
実際に話をして頼りになるかならないか判断するしかありません
- 知識はあるの?
- 経験年数は
- 不潔ではない!
色々と話をして営業マンの能力を判断しましょう
不動産を早く高く売るための必要なこととは
マンション売却に不得意な不動産会社に依頼
実は不動産会社は賃貸・売買・管理と対応できるものを書いていますが、得意分野があります。
最近では賃貸専門の不動産会社が少子化の影響で取引が少なくなっているために売買も取り扱う不動産会社が多くなってきています
実務面ではできるようになるかもしれませんが、スムーズな売却となると話は別です
マンション売却を得意にしている不動産会社に依頼しましょう
相場をしっかり把握する
不動産には定価がありません。
購入者と売主の希望の一致だけです
購入者は相場より安く買おうとしますが、売主は相場より高く売ろうとします
現在ではインターネットをたたけば、過去の販売事例はすぐにわかります
過去の販売事例をもとに価格設定をしてみましょう
『お客様がいます』というチラシには注意!
自宅のポストに購入希望者がいますので売却してくださいというチラシが入ることがあると思います
本当にお客様がいる?
これはほとんどの場合『吊り広告』と呼ばれるもので実際はお客様はいない場合がほとんどです
依頼しても色々と理由をつけて成約しませんでしたといわれてしまいます
住宅ローンの残高を把握していない
住宅ローンの残高が売却時に返済が終わらないと売却することはできません(任意売却はできます)
マンションを売却する時は住宅ローンの残債を確認して返済可能な状態で売却を行います
特に注意したいことはフラット35と銀行ローンの併用されている場合などはそれぞれ借入先の明細で残債確認を行います
また、売却するのに諸費用物件価格の4%前後の費用もかかりますので売却に必要な費用を計算するようにします
売主に負担を求める契約不適合責任に注意!
2020年4月に民法が大きく変わりました
不動産においては買主を守る側面が非常に強化されています
取引が終わってから、気づいた瑕疵に限らず、わかっていた瑕疵についても売主の負担については求められています
かなり古い物件などは契約不適合責任を免責する契約を結ぶことで、売却後に売主責任を求められることが少なくなります
まとめ
マンション売却は初めての方がほとんどです
初めての方だからこそ陥りやすい穴があります
安く売却しすぎたという方は案外多いです
どうしてもプロの不動産会社に高いですと言われてしまうと信じやすいところがあります
実際に不動産の相場をじっくり確認して焦らず売却することが大事です