法務省の調べによると、2019年時点で残留外国人は約283万人と言われています。
これは過去最大で、約283万人の外国人が日本で居住しているという事になります。
しかし一方で、いまだに外国人は賃貸を借りるのが難しいという現状があり問題となっています。
そこで今回は、外国人が賃貸を借りるのが難しい理由とその対処法について、詳しく解説していきたいと思います。
外国人が賃貸を借りるのが難しい理由
それでは早速、外国人が賃貸を借りるのが難しい理由から解説していきたいと思います。
なぜ、外国人の入居審査は厳しいのか?
文化が違うから
まず1つ目は、文化が違うからという理由です。
文化は、それぞれの国によって異なり、どちらが間違っているというわけではありません。
しかし、日本で賃貸を借りるとなると、それなりに日本のルールに沿う必要があります。
例えば、日本では賃貸を借りる時に「敷金・礼金」を支払うという事は一般的ですので、支払い義務が発生しても日本人ならそこまで違和感を覚える事はないでしょう。
しかし外国人の場合は、そもそも「敷金・礼金」という文化がない場合、契約時の説明でスムーズに理解してもらえない事が多いのです。
そのため、外国人が賃貸を借りようとしても、なかなか貸してくれる所が見つからないというケースが多いです。
また、契約だけでなく、ゴミ出しのルールなども日本と外国では異なります。
文化の違いから、入居者同士のトラブルにも発展しやすくなります。
このような、文化の違いが理由で、外国人が賃貸を借りるのが難しいと言われているのです。
コミュニケーションの問題
2つ目は、コミュニケーションの問題です。
日本人同士であれば、日本の賃貸事情やルールなどは、軽く説明すれば理解が得られますよね。
しかし、日本に居住している外国人すべてが、日本語がペラペラとは限りません。
そのため、賃貸契約を結ぶ時に、コミュニケーションをうまくとる事が出来ず、誤解が生まれてしまうケースも多いのです。
不動産会社としても、賃貸住宅を貸す時には、しっかりと入居のルールを説明する義務があるので、コミュニケーションがきちんと取れないと非常に困ります。
保証人の確保が難しいから
そして3つ目は、保証人の確保が難しいからという理由です。
賃貸住宅を借りる際は、ほとんどの場合連帯保証人が必要になります。
入居後に、家賃の延滞やトラブルなどが起こった時に、連帯保証人は重要な役割を担います。
しかし、連帯保証人は様々な条件を満たす必要があり、特に外国籍の場合は永住権を持っている事が条件となるので、来日したばかりの外国人の場合は、さらに連帯保証人になってくれる人を探すのは難しいと言えるでしょう。
外国人が賃貸を借りた時に多いトラブル事例
では次に、外国人が賃貸を借りた時に多いトラブル事例をご紹介していきます。
外国人が賃貸を借りるのが難しい理由の中で、トラブルが多いというものがあります。
騒音トラブル
外国人のトラブルで多いのが、騒音問題です。
これも文化の違いによるものが大きいですが、外国人にとっては普通の音量で話している事でも、日本人にとってはうるさいと感じてしまうケースが多いと言われています。
うるさくしているつもりがないので、注意されても改善されない事が多く、入居者同士のトラブルの元になりやすいのです。
ゴミ出しのルール
2つ目は、ゴミ出しのトラブルです。
実は、日本のゴミ出しのルールは、他の外国に比べると厳しいと言われています。
日本人でも、地域によってゴミ出しのルールは異なるので、覚えるまでに時間がかかったりしますよね。
そのため、まだ日本に来て日が浅い外国人の場合は、ゴミの分別などのルールが理解できずトラブルになりやすいと言われているのです。
外国人が賃貸を借りる時の対処法
では最後に、外国人が賃貸を借りる時の対処法について解説していきたいと思います。
少しでもスムーズに借りられるように、参考にしてみてくださいね。
まずは、日本語レベルを上げるという事です。
コミュニケーションがスムーズに取れないというのは、賃貸を借りる上で大きなマイナスポイントとなります。
そのため、まずは出来る限りスムーズにコミュニケーションを取れるように、日本語レベルを上げておくと良いでしょう。
そして、連帯保証人が必要ない賃貸住宅を探す事も大切です。
多くの賃貸住宅では、契約時に連帯保証人が必要になりますが、全ての賃貸で連帯保証人が必要なわけではありません。
そのため、日本に来て日が浅い場合は、連帯保証人が必要でない賃貸を探すという事もおすすめです。
まとめ
さて今回は、外国人が賃貸を借りるのが難しい理由や対処法について、詳しく解説してきました。
日本と外国では、当然ですが文化が違うので、日本に来て日が浅い外国人にとっては、賃貸を借りるというのはハードルが高いと言えるでしょう。
しかし、だからと言って全ての賃貸が難しいというわけではないので、今回ご紹介した対処法をぜひ参考にしてみてくださいね。