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既存不適格物件とは

既存不適格物件とは

不適格物件ということで建築された時は合法の建物が建築基準法という法律が変わることで既存不適格物件ということで、現在の法律には合致していない建物ということになります

既存不適格物件は違法建築ではないので住むことも貸すこともできますが、売却する時は安い評価を受けやすくなります

理由は購入者が住宅ローンなどの融資が利用できないということがあります

 

目次

既存不適格物件とは

建築基準法3条2項に、「この法律又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の施行又は適用の際現に存する建築物若しくはその敷地又は現に建築、修繕若しくは模様替の工事中の建築物若しくはその敷地がこれらの規定に適合せず、又はこれらの規定に適合しない部分を有する場合においては、当該建築物、建築物の敷地又は建築物若しくはその敷地の部分に対しては、当該規定は、適用しない

既存不適格物件

建築当初は問題ない建物でしたが、建築基準法が変わることで現時点では法律に適合しない建物ということになります

一般的には評価が落ちるなどのデメリットが多くなります

平成14年に国や自治体が金融機関に違反建築物には『融資をしない通達』があり、平成15年には『完了検査』受けていない建築済証のない物件に対しても『融資しない通達』があったために、売却する時に購入者がローンを利用するのが非常に困難になっています

 

既存不適格物件は住んでも大丈夫?

既存不適格物件であったとしても売却することもでき、住宅として利用することもできます

違法建築と既存不適格物件の違い

既存不適格物件の場合は利用の制限はありませんが、違法建築の場合は市町村長や都道府県知事から利用を禁止・修繕・模様替え・改築などを求められる可能性もあります

建蔽率オーバーの既存不適格物件

用途地域ごとに建蔽率が設定されています

建蔽率は建物の1階部分の敷地を敷地全体で割った数字になります

1階部分50㎡で敷地が100㎡の場合は

50÷100=0.5

0.5×100=50%(建蔽率50%)ということになります

建蔽率は地域によって違いますので、それぞれの市町村に確認してください

(神戸市の用途地域場合)

用途地域 建蔽率
第1種低層住居専用地域 建蔽率50%~60%
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域 建蔽率60%
第2種中高層住居専用地域 建蔽率60%
第1種住居地域 建蔽率60%
第2種住居地域 建蔽率60%
準住居地域
近隣商業地域 建蔽率80%
商業地域 建蔽率80%
準工業地域 建蔽率60%
工業地域
工業専用地域 建蔽率60%

容積率オーバーの既存不適格物件

(神戸市)

用途地域 容積率
第1種低層住居専用地域 建蔽率50%
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域 容積率200%
第2種中高層住居専用地域 容積率200%
第1種住居地域 容積率200%
第2種住居地域 容積率200%
準住居地域
近隣商業地域 容積率300%
商業地域 容積率800%
準工業地域 容積率200%
工業地域
工業専用地域 容積率200%

 

既存不適格物件が売却するのが難しい理由とは

住宅ローンが通りにくい

不動産を現金で購入する方は限られます

住宅として購入する方が一番高く購入される可能性が高いですが、既存不適格物件の場合はほとんど融資が厳しいことが多くなります

現金で購入できる方は不動産投資家が多くなり、価格は安くなりがちです

ただ、公務員の方などは財形融資で融資を受ける可能性が多いです

財形融資の場合は物件というより、公務員の方に貸し付ける融資のため既存不適格物件であっても融資を受けることができます

一般の方に売る場合は財形融資を受けることができる方に売却するのがおすすめです

 

既存不適格物件を高く売る方法

建物を減築する

容積率・建蔽率オーバーの場合は減築することで対応することができます

立地条件や建物の状態によっては出来ない場合もあります

隣地の土地を購入する

隣地の所有者に足りていない土地を売却してもらうことで、正規の販売価格で売却することができます

僅かな土地を高額で購入することも可能になることもありますので、双方メリットがあることもあります

その際はいきなり不動産屋さんが直接いくよりは、売主と同席してもらうことがおすすめです

土地として売却する

建物がない物件として売却することで既存不適格物件にはなりません

更地にして売却すると解体費などが150万円~余分にかかることがありますので、建物がついたままで売却することがいいです

公務員さんなど財形貯蓄できる方に売却する

公務員さんなどは財形融資という公務員さん独自の融資がある場合が多いです

財形融資の場合は既存不適格物件であっても融資を受けることができますので、通常の売却価格に近い金額で売ることができます

まとめ

既存不適格物件の場合は価格が安くなることが多いです

建て直すと現在より小さくなるからリフォームにする方が多いですが、何年か先に売却する時に大きな損が出る可能性もあります

少し小さくなったとしても建築基準法通りの建物のほうが資産価値はあると思います

既存不適格物件はお得に購入できる可能性もありますが、資産価値からみると非常に不安定になってしまいます

既存不適格物件とは

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